2014年1月25日土曜日

神奈川県庁-キングの塔(大会議場・第三応接室)

大会議場
かつては旧議場と呼ばれた部屋で、現在も予算会議などで使われている他、ステージがあるためコンサートなども行われています。 この日は介護に関する展示に加え、地元の方々によるダンスが上演されていました。

このステージが思い切りクラシカルで、昔は偉い人しか立てない誇らしい場所だったのだろうと思わせるものです。
奥の壁に照明が設置されているのは昔のスタイルでしょうか? これがまたシャレているのです。 幕も立派なベルベットで、風格万点です。
二階席も備える高い天井は格天井で、思い切り和風デザインの部屋なのだと思います。
そこで圧巻なのがこのシャンデリア。 大きく重量感も圧倒的な上に、細工は緻密です。 でもこの唐草模様のせいか、私にはこのシャンデリアが中国の灯篭のように見えてしまって・・・一度そう見えてしまうともうダメ、私にはこの部屋は竜宮城にしか見えなくなってしまいました。
こまかな飾りや配色も、なんとなく竜宮城っぽくありません???

     


第三会議室
旧貴賓室です。 皇族を迎えるために用意された部屋ですので、何から何まで豪華な完璧和風の洋室です。
ドアの内側には宝相華をあしらった銅板彫金の飾りが取り付けられ、ドアノブにも同じ宝相華がデザインされています。
欄間も宝相華が浮き彫りにされています。

この部屋には案内の方がいらっしゃり、部屋の由来や意匠について色々なお話を伺う事ができました。
「この部屋は現在は滅多につかわれていません」の滅多が気になったのですが、どういう時に使われているのかは聞き出せませんでした。 立派な応接セットが置かれているので、使われることはあるように思いますが、来賓を迎えるのに使われるということもないそうです。
ははぁん、もともと皇室向けの部屋を賓客とは言え一般人に使わせるワケには行かず、かと言ってここを「応接室」とすると一番良い部屋に通して貰えなかった人がヘソを曲げるから「会議室」なんだなぁ・・・なんて邪推しちゃったりw

格天井にも鳳凰と宝相華が描かれ、シャンデリアの周りは更に火焔模様の銅版飾りがあしらわれています。

照明器具も当然のように宝相華がデザインされています。
この部屋の照明は全て設計図が現存しており、建築技師たちがデザインした特注品であることが分かります。

    
この部屋は照明器具に限らず、ほとんどの部分が建築当初のままの姿が保たれているそうです。 流石に布の部分(カーテン・ソファ・額絵など)は新しいものに換えられていますが、戸棚やその中に飾られている眞葛焼の飾り物までが、当時そのまま置かれています。
眞葛焼は地元横浜のものですが戦災で全て窯が失われて途絶えてしまったそうで、これ自体が貴重なものです。

この時計も建築当時のもの。 宝相華があしらわれた華やかな意匠に加えて、貴賓室特別仕様で文字盤にはルビーが嵌めこまれています!
知事室の机の脇にも同じデザインのものが掛けられていますが、こちらにはルビーはないそうです。

立派な暖炉もあるのですが、これナンチャッテですw 煙突に繋がっていないので薪をも燃やすわけにはいかないので、ストーブを置く場所だったと好意的に解釈しておきましょう。
資料が展示されていたテーブルの脚の彫り物が綺麗なので案内の方に由来を聞いたみたのですが、案内用の資料には記載されいないとのことで「確かに古いですねー。 これも当時の物っぽいですねー。」と警備員さんと三人でジロジロと観察してしまいましたw 脚の部分は宝相華っぽいですし、天板の周りの飾りも他の棚のデザインに似ています。 これが建築当時の特注品だと判明したら、私が第一発見者?!

思わぬ偉業を成し遂げた処で、今日はそろそろお終いにしましょう。 お腹ペコペコ喉カラカラですが、近所に目ぼしいお店が見付けられず残念ながら今日はおやつはなしです。
→神奈川県庁-キングの塔(外観~1階)
→神奈川県庁-キングの塔(二階~屋上)
□神奈川県庁-キングの塔(大会議場・第三応接室)

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