2014年3月24日月曜日

旧小笠原伯爵邸⑤-パティオ~屋上

スパニッシュ洋式の邸宅ではパティオはたんなる中庭と言うより、客人などを招きいれる部屋という位置づけだったそうで、大層手間を掛けてあります。 クネクネ階段も屋内のものよりずっと豪華な作りで、パシャリを重ねずにはいられませんヨw


でも私の中ではお客様の寒暖する伯爵夫妻よりも、5男6女が遊んでいる風景が思い浮かびました。 如何に小笠原礼法の本家とは言っても、子供は子供。 女の子はこの階段でシンデレラごっこをしたに違いないし、男の子は屋上とパティオに分かれて海賊ごっこをしたに違いありません! 階段の明かり取りの窓の上下に分かれて、「おぉロミオ、どうして貴方はロミオなの?」とやっていたお姉さん達もいたかも知れません。
子供達は居間にいる両親からは見えていない積りだったでしょうが、夫妻は窓からそっと眺めてほほ笑んだり笑い転げたりした事でしょう。 使用人達も「坊ちゃま、危のぅございます!」と手を焼いたり、時には馬の役をやらされたり。
そんな光景を想像して、パシャリしながらニヤニヤしてしまいましたwww

   



階段を上がると広々とした屋上。 テラコッタのタイルが敷き詰められた部分と芝を敷き詰めた部分があり、どちらも洗濯物を干す場所でない事が容易に想像できます。
窓際にはベンチが置かれてテラスのようになっていますが、二階って使用人の部屋じゃなかったっけ? ベンチで伯爵が寛いでいたら、使用人は寛げないよねぇ。 って言うか、これじゃぁ伯爵さん、夜這・・・以下自粛w


   
屋上からはシガールームを覗く事が出来ます。 逆もまた然りなワケで、シガールームに通されたどこぞの紳士と屋上で風に当たるお嬢様のお見合いなんかもあったりして! それに焼きもちを焼いた弟が、お相手の物真似で冷やかして・・・伯爵家のお子様がそんなに下世話なハズはないかしらね。
グランドルームや応接間では感じなかった伯爵家の息遣いですが、パティオや屋上にはこんなにも空想の余地が沢山潜んでいます。 不思議な魅力を持った邸宅でした。

これにて今回のお宅拝見は完了。 レストランとして活用しているために失われた情緒があることも確かではありますが、良質な建物を民間の力で維持して行くには冴えたやりかたの一つだと思います。
こうして自由に見学&写真撮影させて下さるご厚意に感謝いたしますと共に、お仕事中にも関わらず快く対応下さったスタッフの皆さまに心よりお礼申し上げます。
→旧小笠原伯爵邸①-外観
→旧小笠原伯爵邸②-庭
→旧小笠原伯爵邸③-居室
→旧小笠原伯爵邸④-レストラン
□旧小笠原伯爵邸⑤-パティオ~屋上

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