2013年11月30日土曜日

神宮外苑-聖徳記念絵画館

本日の本命はいちょう並木の奥にどっしりと控える、こちら聖徳記念絵画館です。 直線を基調とした体躯にアーチが映え、頂きのドームがシンメトリーなシルエットを引き締めています。
手前にある池はかつてはプールだったとか? 今は静かな水面に逆さ絵画館が揺らいでいますが、手前の生垣が厚くて私の身長では水面は見えません。 カメラを精一杯高く掲げて、ライブビューで画角を確認しながら撮影しました。
ちょっと国会議事堂を思わせる、でももう少し優美で威厳に満ちたデザインに感服です!

あいにく前庭がクラシックカーの駐車場になっており、人がわんさか、建物の足元には車がゾロリ。 全景を写そうにも下がるとそれだけ人や車が写り込み、寄って広角を使うとギュイーンが過ぎてスケール感の掴めない絵になってしまいます。 広角は大好きなのですがこの辺りの匙加減が難しくて、無難に地面を切ったアングルを中心に纏めました。
そんな中でたまにギュイーンがツボに嵌った写真が撮れると、気持ちが良としか言いようがありません。 空の青さが一層映えるってぇもんです。 やっぱり広角レンズ、大好き♪
この建物は何と言ってもこの3つの高いアーチが印象的。 奇数のシンメトリーって、美しい・・・。
最初のアーチをくぐるとすぐ先に、先程と同じ3つのアーチに彩られた玄関ドアがあります。 それをくぐったチケット売り場の正面には、またしても3つのアーチのドアで中央ホールに抜ける構造になっています。 この繰り返しが、段々に外界とは異なる世界にいざないます。



チケット売り場の内壁はグレー系の大理石で、正面の扉の色のせいかちょっと日本的な寺院の内部の様な印象を受けます。 入口を振り返ると、上部には鮮やかなステンドグラス。
見上げると双方が不思議と調和する、お得な空間が見られます。



チケット売り場を抜けた中央ホールは、まるで霊廟のような厳粛な空気が漂っています。 電気による照明は僅かで、天窓からの採光は天井のドームを白く浮き上がらせながらも床は薄暗く、霊魂が昇って行く天上の世界を思わせます。
明治天皇の遺徳を偲ぶ建物と言うところからのイメージかも知れませんし、ギリシャの円形霊廟の記憶からの発想かも知れませんが、音を立てるのが憚られるような、かと言って威圧的ではない、独特の雰囲気です。
中央ホール内は撮影禁止ですが、チケット売り場で確認したところ『チケット売り場からなら、中央ホールの撮影も良いですよ。』との事。 有り難くドアにへばりついて撮影して来ました。
大理石のしっとりとした色身は部屋の薄暗さにマッチしており、たっぷりとした量感のレリーフが厳粛な雰囲気に華を添えています。 床のモザイクもとても美しいのですが、こちらは実際に行ってお楽しみ下さい。 左右の展示室の天井からの採光も柔らかくて素敵ですし、展示ケースの材木の美しさは格別です。



表にでると再びの青空。 館内の雰囲気を臭わせる街灯やモニュメントが、中央ドームの余韻と現実のズレを徐々に和らげてくれます。

ちなみに左は本日のおまけ。
絵画館の周辺に沢山掲げられていた昇りなのですが、『ントピル』ってなんでしょう??? 帰りにこれが裏返しだと気づきました。 回答はこちら、横書きだったんですねぇwww

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